図らずも”ゴーストライター”として名を馳せてしまった新垣隆さんがヴァイオリニスト礒絵里子さんと組んでCD「ロンド~珠玉のヴァイオリン名曲集」をリリースするとのことで、本日開かれた発表会見に参加させてもらいました。
新垣さんにとっての初めて自分の名義で制作したCDになるそうです。
そしてその新作CDの発売記念デュオ・コンサートが全国で開催されます!
あの騒動から1年が経って、新垣さんがついに本業の音楽で表舞台に立とうとしています。
もうゴーストライターではない!
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場所は広尾の南麻布セントレホール。とても小さいホールなのですが、近い距離がいい感じです。
自分はこういう会見への参加は初めてなので落ち着かずにキョロキョロしながら入場すると、きっちりオンスケジュールで進む進行に感心したり。
会見の概略
まずは企画制作の株式会社ソニー・ミュージックダイレクトさんから概略について、これまであまり表に出てこなかった新垣さんにとっての初の自分の名義で制作したCDであることや、全16曲のうち「ロンド」と「哀しい鳥」の2曲が描き下ろしの新作で、その他はヴァイオリンの名曲集であることなどが説明がされました。
リサイタルは「新垣隆&礒絵里子 デュオ・コンサート」として、「ロンド」の発売記念コンサートの位置付けで2015年3月30日の東京文化会館を皮切りに、全国20箇所以上で開かれるそうです。
なぜこの二人が組んだのかについては、新垣さんと礒さんは桐朋学園大学での学生時代以来の盟友なのだそうで、あの騒動の際も礒さんや友人たちが新垣さんを支えていたそうです。
また、件の騒動で桐朋学園大学の講師を退官した際には「やめないでください」と1万人もの嘆願書が出されたなどの新垣さんのエピソードなども披露されました。そういえば、騒動のまっただ中の時から、新垣さんの人格者ぶりは報道されていましたね。
なお「ロンド~珠玉のヴァイオリン名曲集」はDSDレコーディングのSACDハイブリッド盤だそうです。
新垣さんからは19世紀のヨーロッパの文化の香りをクラシックの音楽家として伝えていきたい、礒さんの自然体の音色をサポートしていきたいなどのコメントがありました。
質疑応答
以降は質疑応答でのコメントを抜き書きで。
新垣さん
「現代音楽の作曲家であることをベースに活動しており、19世紀のヨーロッパ文化を踏まえてのオマージュとして演奏してもらっている」
・礒さん
「新曲の「哀しい鳥」はキース・ジャレットのようだ」
「新垣さんとの出会いは、友人と舞台に立って演奏している彼。非常に音が立体的だった」
・新垣さん
「イメージ通りかつ、それを超える演奏をしてくれた」
・礒さん
「新曲は対照的な2曲だった。2枚分ぐらい録ってからそぎ落としてこの曲数となった。曲目は2曲のコンビでで選んだものが多く、曲順は非常に考えた。」
・新垣さん
「バイオリンの多様な表現が聴ける選曲になっている。音の旅のような感じ。」
中には未だに(もはやまったく興味ないのに)佐村河内守氏との関係について問う質問する方がいましたが、それでも新垣さんは
「その時にはもう今後音楽活動は難しいと思ったが、礒さん達仲間に支えられて活動を再開できた。現在は代理人を通じてやりとりをする関係になっている、具体的なやりとりは現在はない。今後はわからない。2人がやったことはどういうことだったかは深く考えなければならない」
と真摯に答えていました。
ロンドの生演奏
新曲「ロンド」が生演奏でお披露目されました。
印象は前半が軽やかで明るく、中盤で転調してダイナミックに、そして後半に盛り上がる感じで、クラシックに馴染みが薄い自分でも楽しめました(自分はクラシックといえば交響曲のようなものしか思い浮かばない人です・・・)。
今後CDで聴くことはあっても、生演奏なんてなかなか聴けるものではありません。
ムービーも少しだけ撮ってきたのでお楽しみ下さい。
囲み取材もありました
が!これは、プロのメディアの方たちにお任せして遠巻きに見ていましたが、
「俳優にも挑戦するんですね!演技できますか?」
「どうでしょうかね・・・・」
とか
「胸の大きな女性が好きと聞きましたが?」
「いや、その・・・w」
的な砕けた話題にも展開していました。
会見後にお2人が顔を出してくれた
参加したブロガーだけのためにお2人が時間を取って顔を出してくれました。
明るく気さくなお2人でした。
会見を通して、新垣さんの朴訥とした雰囲気や語り口と、意外と明るく楽しい話題や笑顔などのがギャップもステキでした!
こんなステキなコンビの演奏ですが、試聴盤としてCDをいただいてきました。早速それを聴きながら書いています。
あまり縁がなかったクラシックですが、これを機に聴いてみようかなと思いました。